改善効果のメカニズム

アトピーの改善目的の治療法としてはやはり、患部に塗布する塗り薬を用いる手法が一般的です。ポイントはより早い段階からのスキンケアで、発症予防を心掛け、皮膚のバリア機能を日常的に向上させる事で、発症を未然に防ぐ、あるいは早期の回復が期待出来ます。

ちなみにこのスキンケアに用いられる塗り薬の主成分はステロイドですが、この物質がメディア等で採り上げられる際に切り離せない悪しきイメージから、多くの患者さんが恐怖感を抱いてしまう皮肉な現実が見逃せません。

ステロイドイコール筋肉増強剤から後遺症発症のイメージの先行は否めぬところですが、医師が正しく処方する事でアトピー改善に大きな効果が期待出来る物質です。疑問や不安が拭えぬようであれば、担当医と納得出来るまで質疑応答を重ね、正しい使用を通じての改善に努めていただければ幸いです。

またスキンケアのタイミングとして、アトピーの症状が比較的落ち着いている時期こそが重要だと覚えておいてください。適正な保湿を保ち続けるべく、保湿クリームの適量塗布を続けてください。医師の診察を受けずに済んでいる時期に用いる保湿クリームの選択はご自身の決定に基づいても大丈夫ですが、不安があれば主治医への相談が確実です。大切なのは症状が悪化した時にだけ慌てて善処するのでは無く、日常習慣としてのスキンケアを継続する姿勢です。

肌のバリア機能とは

「肌のバリア機能」と目や耳にしても、果たしてそれが具体的にどのような働きを指すのか、普段私達が意識する事は殆ど無いかと思われます。私達の肉体を1番外側で守る皮膚は、単なる「皮」という存在ではなく、外部からの刺激に柔軟かつ強靭に対応する能力と同時に、内部の細胞臓器をケアする繊細な能力も兼ね備える、紛れも無く身体表面の臓器の1つなのです。

例えば炎天下で長時間過ごせば、私達の肉体の大半を占める水分は急速に失われ続けます。体内の水分の極端な減少は生命の危機に直結します。皮膚は自らの判断で水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」を用い、体調劣化を防ぎます。反対に極寒下で長時間過ごせば、体温低下などこちらも生命に影響する体調変化が避けられません。冷たい外気に因って平熱を失ってしまわぬよう、やはりバリア機能を用いて体温の維持に努めてくれるのもまた、皮膚という臓器なのです。

ちなみに皮膚は身体の表面は「角質層」と称される皮脂膜でおおわれた部位で、その下の角層細胞内には天然保湿因子の「NMF」や角層細胞間脂質が有り、健康な状態の肌であれば角層細胞が切れに積層されており、先に述べた重要な物質を豊富に含んでいる事も、専門知識の1つとして知っておいてください。

アトピーを正しく理解

お子様の皮膚のトラブルの大半を占めるアトピーは、皮膚の乾燥から痒みを伴い、我慢出来ず刺激を与えてしまう事で更に症状が進行してしまう、何より本人にとって辛い病気です。実際には幼少期の発症から一進一退を繰り返し、成人に近づくに連れて自然治癒が叶いますが、近年では「大人アトピー」と称される成人後も症状が治まらぬ方々も増加傾向を見せており、中には更なる重症化が見られる方々もいらっしゃいます。

乾燥を伴うアトピーには適切な保湿対応が不可欠です。ですがお子様が幼稚園から学校と集団生活の時間が長くなるに連れ、在園在校中には環境的に十分な対応が難しいのが現状です。更に成人後も症状に改善が見られぬ方々の場合、一定年齢を過ぎて肌の老化の兆候が見え始めれば、より一層自力回復への期待が難しくなるのも厳しい現実です。

私達にとっての皮膚は体内の大切な臓器器官を守るプロテクトのみならず、適正に体温を保つなど、健康的な生命維持に欠かせぬパーツです。ですが常に外気に晒され続け、さまざまな刺激をダイレクトに受け続ける部位であるが故、一旦耐え切れぬダメージを負ってしまった場合、あるいは体内のメカニズムに狂いが生じた場合など、俄に危険を知らせるシグナルの如く、アトピーなどの異常症状が発症するのも特徴です。ここではアトピーを正しく知る再検証作業を進めると同時に、肌のバリア機能の向上をもってアトピーの発症や症状悪化を防ぐ方法に関してご紹介申し上げます。